都と京

2007年9月23日 読書
ISBN:4103985054 単行本 酒井 順子 新潮社 2006/09/21 ¥1,575

気付いたらなぜか京都好き、が世の中には多い事を改めて認識しました。
かくいう私もそうですが(愛の大きさや訪問頻度からすると下っ端です)。
私が何となく思っていた事に対しての理由付けを酒井さんが行ってくれるので、読みながら「そうそう、そうなんだよ〜!」とか「なるほど私は京都にそれを求めていたのか…」など関心しきりでした。
ISBN:4344010337 単行本 木藤 亜也 幻冬舎 2005/09 ¥1,260

友達への感謝を忘れない亜也さんの姿が見えました。
私も前よりは友達への感謝を素直に表現出来るようになったけれど、まだ足りないかもしれない。

2007年9月19日 読書
ISBN:4048736027 単行本 姫野 カオルコ 角川書店 2005/04/01 ¥1,470

多分、過去にこの本を読んだ事はないはずです。
でも、表題作の「桃」が激しくデジャヴュ。
あとがきに「ある長編小説と対になっているが続編ではない」とあるので、そのせいでしょうか…?
ちなみに「桃」は、読んでムハ〜っと何とも言えない気分になりました。
姫野作品は恋愛小説としては難解な方だと思いますが、読めるものもあるので読んじゃいます。

あぁ「桃」、あまりにもデジャヴュすぎる…過去にも読んだのか、そうでないのか、分からないのがもどかしいです!

…あ、もしかしたら女性作家さんの短編作品集で読んだのかも。

温室デイズ

2007年9月19日 読書
ISBN:4048735837 単行本 瀬尾 まいこ 角川書店 2006/07 ¥1,365

さらっと読める、学校崩壊やいじめの本です。
重い題材なのに、ホントにさらっと読めるから不思議です。
何より、「自分がいじめられている訳ではないのに、その(いじめがある)環境が嫌で教室に行かない子」が登場したのにニヤリとしました。
なぜなら私自身、そういう考えを持っていたから…本格的な保健室登校や不登校にはならなかったけれど。

著者の瀬尾さんは、学校の先生です。
「瀬尾先生は分かってる」と感じました。
ISBN:4163572600 単行本 秋元 良平 文藝春秋 2001/04 ¥1,500

気付いたら家にあった一冊。
これも卒論のために読みました。

本というより写真&エッセイ集という感じです。
ISBN:4344406109 文庫 木藤 亜也 幻冬舎 2005/02 ¥560

卒論の参考に読みました。

発病する1年前(14歳)から字が書けなくなる直前までの、亜也さんの日記が収録されています。
自分が当たり前に出来た事が徐々に出来なくなっていく恐怖やもどかしさ…。でも亜也さんは甘えずに、今出来る事は時間がかかっても精一杯やろう!と日記に綴っています。
泣き虫だという亜也さんですが、あとがき(亜也さんのお母様の潮香さんが書かれた)を読んでハッとしました。
亜也さんは潮香さんに対して「生んでくれなければよかった」などという事は一度も言わなかったそうです。
ドキュメンタリーでもドラマでも、自分の障害について親を責める、というシーンは頻繁に目にします。しかし亜也さんは、もう一度普通に歩けるようになる事を望みつつも、治る見込みがない脊髄小脳変性症という病を宿命として受け入れたのです。

またあとがきを読んで初めて分かった事ですが、潮香さんは看護師として働いておられました。そして中学生の亜也さんの歩き方がおかしい事に気付いて連れて行った病院は、脊髄小脳変性症調査研究班の班長が教授である大学病院でした。
自分の子は例外であるという奇跡を願いつつも、看護師として一般人以上の知識を持っていた潮香さんは、亜也さんの10年後が見えてしまっていたのでしょう。

急激に悪くなりはしないが良くなる事はなく、徐々に進行していく病。

本を読みながら泣く事はありませんでしたが、亜也さんの日記、亜也さんの最初の主治医の寄稿、あとがきから成るこの1冊をすべて読み、そしてそれを反芻する事で、どうにもこうにも泣けてきました。

14才の母

2007年9月16日 読書
ISBN:4344012593 単行本 一ノ瀬 未希 幻冬舎 2006/11 ¥1,260

ドラマ「14才の母」のノベライズ(完全版ではなく、脚本を元に小説化したもの)と、中学時代に妊娠した3人の女性のノンフィクションのお話です。
もう私は22歳ですから、10代の母達の気持ちも、その周囲の人達の気持ちも、両方を想像する事が出来ます。

でも、考えても考えても、正しい答えは出ない。
あるひとつの方法があったとして、それが幸せに繋がる場合もあれば、不幸に繋がる場合もあるから…。

得るもの方が多いのか、失うものの方が多いのかすら分からない。
そして得る事が善なのか、失う事が悪なのかさえも。

妊娠するのが10代でも構わない。
妊娠が分かった時にショックを受けたり「どうしよう」と思ったりするのではなく、「やった!」「嬉しい」と思う…そんな状況ならば。

私は、14才の母でも、いいと思う。
ISBN:4104625019 単行本 アルフォンス・デーケン 新潮社 2003/09/17 ¥1,470

卒論を書くにあたり、先生から借りて読みました。
死を題材にしたものは難解というイメージがあったのですが、死生学だけでなくユーモア哲学の研究もされているデーケン先生なので、特に読解に困る事もなく読めました。
あと先生はドイツ人ですが、翻訳ものではなく自ら日本語で書かれたものなので違和感がなかったです。
「死の準備教育」、ホスピスの認知度が高まった今こそ、始めるべきだと考えました。
日本と欧米諸国の国民性の違いはもちろんあるけれど、最早死は忌み嫌うものではないという考えが普及してきているのだから。
京都の学生が乗る自転車のタイヤには、実は特殊な蛍光素材が練りこんである。この素材はタイヤが通ったあと、土、アスファルト、芝、種類を問わず、まんべんなく付着するよう出来ている。素材が地表に残存する期間は、通常四〜五年とされている。
これは京都市が極秘裏に実行している、防災計画の一環だ。この蛍光塗料は、ある条件のもとでしか発光しない。すなわち、周囲から一切の光が失われたとき、暗黒に反応して、地熱エネルギーを媒介に冷光を発する。その目的が、災害等で都市機能が失われたときのためにあることは言うまでもない。あらゆるインフラが壊されたとき、過去四、五年間、都大路を走り抜けた何十万、何百万の轍が一斉に光を放ち始め、市民の足元を照らすのである。

(「FRAU 8月号」より抜粋)

どういう訳だか京都好きな私ですが、表紙の煽り文句を見てつい普段は買わない雑誌を買ってしまいました。

もちろん後悔はしていない(笑)

そして↑のような取り組みを知った訳です。
再びどういう訳だか分かりませんが、あったかい気分になりました。

住みたいなぁ、京都。
ISBN:4103017716 単行本 本谷 有希子 新潮社 ¥1,365

登場人物の誰かが必ず病んでいて、ひどく攻撃的で不条理とも言える描写がたくさんある本谷作品だけれど、荒唐無稽で終わらないのはなぜ?
多分女子の方がこんな感じの本は好きなんだろうなぁ。
ISBN:4901234250 単行本 山田 真哉 英治出版 ¥998

文系か理系かと問われたら一応理系な私ですが、結構文系科目の方が得意だったりします。(例・国語、歴史)
ただし、文系科目の中でもどうも経済や経営は良く分からないし、興味も特にないし…と考えていました。
そんな未知の世界を知ろうと思い、この本を読んで見ました。
話としてはライトノベル的なノリですが、確かに会計関係の事が素人でも分かりやすい切り口で書かれていました。
まさに入門書という感じです。

キッチン

2006年12月15日 読書
ISBN:4041800080 文庫 吉本 ばなな 角川書店 ¥420

表題作「キッチン」、その続編「満月」、そして著者の大学卒業制作「ムーンライト・シャドウ」の3つが収録されています。
どの作品もテーマは身近な人の死であり、残された者が悲しみの中で淡々と静かにではありますが、もがく様子が描かれています。
どの作品でも、死を乗り越える事に繋がりそうな小さなきっかけが書かれていますが、それは本当に小さな出来事です。
そして時の流れも、心を癒すもののひとつです。

私は今あまり気分が上がらない状況なのですが、流れに身を任せつつも、浮上のきっかけを見逃さないようにしたいです。

ぜつぼう

2006年12月12日 読書
ISBN:4062133245 単行本 本谷 有希子 講談社 ¥1,470

自分が絶望のどん底にいると考えていても、ご飯がおいしかったり、心が和らぐ風景があったり。
そんな事柄に出会った時に一瞬消えて、しかしまたやってくる絶望。

しかし「一瞬消える」なんて、本物の絶望ではないのでは?

違う、本物の絶望だよ、だってこんなに苦しいんだから。
これ以上の苦しみがどこにあるというの。

浮上のきっかけさえ罠だと思ってしまったり。

アグレッシブなのに優しい本谷さんの文体が好きです。

ヴァイブレータ

2006年12月11日 読書
ISBN:4062095408 単行本 赤坂 真理 講談社 ¥1,260

言葉遊び過剰で、私にゃあんまり合わなかったよ。

負け犬の遠吠え

2006年10月5日 読書
ISBN:4062121182 単行本 酒井 順子 講談社 ?1,470

「30代以上・子ナシ・未婚」の女性を指す「負け犬」という言葉。
題名にそれが入っているように、主に30代以上の女性について書かれている本ですが、私の年代の状況、また今の私の状況にも当てはまると思うのです。
彼氏がいる・いないによる女の子の意識の差。
それが遠因で、最近までムカついたり悔しい思いをしたりしましたが、この本を読んで「あんまり気にするのも損だな」と考えたり、今度同じような事があっても上手くいなせそう、と思ったりする事が出来ました。
アグレッシヴな内容が書いてありそうな本だと思っていましたが、読み終えるとなぜか清々しい気分になりました!
ISBN:4877287183 文庫 山本 文緒 幻冬舎 ?600

母娘3人の愛憎物語…と思いきや、父ちゃんもかよっ!

って感じな(どんなだ)、題名からは想像もつかないほどクレイジーな物語でした。
一応恋愛小説の部類に入ると思いますが、ページをめくるたびに色々な意味でハラハラしました(汗)

シルエット

2006年10月3日 読書
ISBN:4062109042 単行本 島本 理生 講談社 ?1,365

あぁ、もう。
島本作品大好き。
揺れ動く心の描写、そしてそのような心がある事を許している雰囲気。

早くナラタージュも読みたい!

その人、独身?

2006年10月2日 読書
ISBN:4062129884 単行本 酒井 順子 講談社 ?1,575

酒井さんの真骨頂とも言える、負け犬ネタの本です。
読み進めていくと、自分が負け犬予備軍である事を自覚してしまい(現在恋人がいるいないは関係ない)、何だか複雑な気分になります…。
しかし酒井さんの文章の書き方が私の感性に合うので、深く共感したり、思わずニヤリとしたりする件が多いです。
今日は「思わずニヤリ」を電車の中でやってしまいました。不審者だ…。
ISBN:4062119277 単行本 本谷 有希子 講談社 ?1,680

短編集です。

「江利子と絶対」で、ヒッキーでワガママながらも現実を分かっていて、それでもとんでもない暴走の仕方をしてしまう少女を描き。

「生垣の女」で、不条理なまでの絶望への対処法を描き。

「暗狩」で、リアル鬼ごっこによるジワジワとした恐怖を描き。

本谷さん、アンタ、アグレッシヴすぎるよ。

介護入門

2006年9月28日 読書
ISBN:4163234608 単行本 モブ・ノリオ 文藝春秋 2004/08/26 ¥1,050

第131回芥川賞を受賞した、ヒップホップ調の介護のお話です。
どこまでが現実のモブさんなのかよく分かりませんが、おばあちゃんを死なせまい(あえてこう書きます)とする心意気は半端じゃないよ、朋輩。

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